1枚目はチャンドラーの剪定前です。大暴れしている様子が分かると思います。2、3枚目は剪定が終わったところです。だいぶすっきりとしました。時間もかかりました。父がリンゴを栽培していたとき「暴れている」と言っていたことがありました。果樹では嫌われていることです。これも突き詰めて考えると単純ではなさそうです。これについては、またの機会に記します。
「○年生は○㎏」と言われると、プロらしくて、そんなものかなと思うのですが当園では、ここが違います。「○年生は○㎏」が先にあってはいけないと思います。結果からそうなると思います。この言葉を使うとプロらしいですね。株を売るときの売り口上であると思っています。
私は、株ごとの樹勢を見て、一株の中でも主枝によっても、一枝ごとに勢いが違います。これを見極めずにただ○㎏採れるなんて考えられないのです。見極めこそが経験値であると思います。盆栽の世界では<小生もちょっとかじったことがあるのです>『水くれ3年』という言葉があります。機械的に水をやればいいというわけではなく、水を2、3時間かけて終わりではなく、一鉢ずつ観察をして変化、違い、勢いを見極める観察力であると思います。
ブルーベリーにあてはめると、勢いがどのようになっているかを観る目であるといつも思っています。私は、できる限りあちこちのブルーベリー園へ行って見てきています。この辺りはブルーベリーを栽培している方が多いので参考になります。だれもいないときは、道路から見させていただいております。栽培者にお目にかかったら品種名も教えていただいております。観察力を高めるのは難しいです。私は、まだまだ途上ですが、仮説を作ってそれの検証ですね。まだまだ途上です。
剪定を始める前に株の樹勢の見極めが第一ですね。
趣味でブルーベリー栽培を始めた頃、スパータンの苗鉢を買ったとき「3年後には○㎏採れるぞ」と言われたのを今でも覚えております。今思うと、チョロチョロした枝で、結果枝もマッチ棒だらけ、売り口上でした。私の経験から、スパータンは肥料で育てると勢いがなくなります。窒素分があると枯れることもあります。ブルーベリーは正直ですよね。たくさん採ろうとして、大きく育てようとして肥料をあげてしまうと嫌いなものを食べろというのと同じで結果が見えてきます。このときの口上と実際の経過とがあまりに違い、このことが観察を高めるバネとなりましたね。
「○年後には○㎏採れる」より樹勢を見て、剪定を工夫し、栽培方法を工夫し、結果として○㎏採れるになると思います。弱い樹勢ならそれなりの剪定、強い樹勢ならそれなりの剪定があると思います。そして結果が後からついてきます。