<幹の更新>
上4枚は、同じ株で更新している様子を順にドシャリ。
この株は直径10㎝ほどの幹が2本立ちで、その1本がお疲れモードになってしまいました。径4㎝程までは切れる電動剪定ハサミで切れるところまで切りました。このモードから「伸長モード」「元気モード」に切り替わりかどうかですね。切った幹から新梢が出てくるかどうか来年が楽しみですね。
NH系では品種によって株全体が元気がなくなり枯れることは良くあることです。
苗を植えたとき、活着せずに元気がなかったり枯れたりすることはよくあることですね。NH系では、活着して数年経ち、突然、株全体が元気がなくなり枯れることがある品種もあります。スパータンのようにデリケートな品種もありますね。当園では土壌のバランスが崩れたと見ています。それなりの対策をすればいいわけですが、NH系栽培の難しさはここにあります。一番は、そうならないような豊かな土壌を作り菌根菌が活性化することですね。
この写真のように数本の幹立ちの株が1本の幹だけ元気がなくなるのは何故?
・土壌のバランスの崩れ?‥‥他の幹は元気ですので違いますね。
・てっぽうむし(カミキリムシの幼虫)?‥‥地際には穴もなく粉も出ていませんので違いますね。
・他の幹に日光を取られた?‥‥この幹は日光を受けるスペースがあるから違いますね。
・DNA?‥‥隣の幹は元気いっぱいですので違いますね。
やっぱり経年を乗り越える幹もあり、経年に負けて「お疲れモード」に入ってしまう幹もあるのかな。そうするとDNAに刻み込まれていると考えるのが自然かなあ。分からないですね。
対策は元気の良いシュートに置き換えればいいのですから簡単ですね。写真にあるように横にある数本のシュートを育て、幹にして復活させたいです。切り詰めて新梢を促す方法もあります。今回は両方をやってみました。
これは昨年の剪定時にお疲れモードを切り詰めたところ、1シーズンが過ぎるとシュートが勢いよく出ていますね。これを使えば元に戻ります。左側のシュートも幹立ちにすれば元のように営業株に復活ですね。この株は、思い描いていたように「お疲れモード」から「元気モード」に入れ替わりました。
これはまだ勢いが残っている「お疲れモード」でしたから、この見極めは難しいですね。経験を積んで、株を見極める目を持ちたいですね。