本日は午後から雨模様となり、剪定はEnd。進まないなあ。
<ポット栽培と地植え栽培を比較して一考>
当園はBBの摘み取り専門観光農園としてポット栽培と地植え栽培でNH系とRE系を栽培しています。
あくまでも両方栽培している私の所見です。
疑問
『ポット栽培では、地植えより早く大きくなるので1、2年早く営業できるようになる』と書かれたりしています。
「同じBBが栽培方法によって育ちが違うの?」
実際にやってみると、ポットの用土、地質、有機物の多少、水はけの良さ‥‥で育ちに違いがあります。系統や品種によっても大きく違いがあります。育ちと営業は別ですね。育ちと営業を一緒にして言っているのですから無理があります。
ポット栽培のNH系です。
ポット栽培のRE系です。今年から営業をしようと頑張っています。RE系は樹勢に勢いがありますので、NH系と比べると育ちがいいですね。
今、剪定の真っ最中です。休憩用にポットを持ち歩いて、腰を下ろして一休みしています。
ポットを地植えの横に置いたところ、あれれれ! 今まで気がつかなかったことに驚きました。
ポット栽培は50㎝、高くなる!
地植え栽培では、お客さんは地面に立ち、BBを摘み取ります。2mを越える所に実をつけても届かないので、剪定で全て切っています。NH系でも、剪定前は3mほどに伸びて花芽をつけています。ポット栽培ですと、お客さんはポットの底面に立ちますので、お客さんの摘み取りを考えると、地植えよりか50㎝ほど下になりますね。同じ株を地植えでしたら2m(実の重さで結果枝が曲がります)の位置まで摘み取りができるのですが、ポット栽培でしたら1.5mしか届かないことになります。上2枚の写真では、半分は届かないことになります。地植えよりも50㎝小さく仕立てないといけませんね。
ポット栽培は農地を選ばないという優位性がありますが、地植えに比べて小さく仕立てる必要があります。こんなことは書籍にもネットにも書いてありませんね。ポットを横に置いたら、当たり前のことのようですが、改めて考えさせられました。
第4農園の若いNH系の株の横にポットを置いてみました。地植えですと地面から50㎝ほどの枝にいい花芽がついていても剪定して切って、株を作っています。ポット栽培でしたら、ポットの縁の高さでも、垂れ下がっていても良い花芽でしたら、お客さんに摘んでいただけます。ここも50㎝の違いがあります。
ここにポット栽培では2年苗を植えてからの営業開始が1、2年早くできる理由があります。生育がよいから営業が早くできるわけではなく、50㎝の高さがあるからですね。地植えでも低い位置に実をつけて営業できないわけではありませんが、お客さんがしゃがんで摘むようになったり、実の重さで枝が垂れて地面すれすれ、場合によっては地面に着いてしまいます。この枝は地植えでは剪定で切ってしまいます。
この50㎝の違いは大きいですね。当園のポット栽培と地植え栽培とを比較して考えました。
生育がよいからではなく、50㎝の高さがあるので大きく見えるからです。