BBの情報が書籍やネットで氾濫しています。ポット栽培、地植え栽培を実践していると一般に常識となっていることに何故と思うことがいっぱいあります。それを疑うこと無く、多くの方が当たり前のように書かれたり言ったりしています。そんなことに疑問に思っていることを昨年は『常識は非常識』で紹介しました。
今年は『常識はWhy』シリーズで紹介しています。
『常識はWhy?No.4』《休眠打破 7.2℃以下》
BB農園を作ろうと2年苗を植える前、今から十数年前のことでした。
BBは寒さに当てる必要があります。休眠打破には7℃で低温要求時間はNHでは~~時間、REでは~~時間と書籍やネットに書かれていました。ある書籍には7℃以下、7.2℃以下と「以下」が入ったり「少数」で書かれてあったのを覚えています。これに疑問を持っていました。
ネットでBB記事の動画を見ていたらコメント欄に休眠打破のことについて書かれていました。これこそ目から鱗ですね。早速ネットを使って調べました。そうしたらコメント内容の信頼性が高く、なるほどと思いました。コメントを書いた方に感謝いたします。
十数年間、ずうと疑問に思っていました。それは、7℃以下、7.2℃以下であるのだから当地の安曇野は冬になると氷点下になるから大丈夫だと思う程度でした。でも何故8℃では打破できないのかな? 何故7.2℃なのかな? なんでこんなに細かく少数まであるのかな? 7.3℃ではダメなのかな? この疑問が解けて嬉しいです。コメントを書いた人に感謝です。
1971年、Cill-Unit の考えが海外で報告されています。ザックリとまとめると7℃前後で休眠打破に効果があり7℃から離れるほど減弱するということです。7.2℃は華氏45度のことです。0℃よりも8℃の方が効果があるという考えです。ある書籍を書いた先生が「低温要求時間だから~~以下が入り、華氏45度は7.2℃」と英文を和訳したところが世に広まったのではないかと思います。この表現は寒ければ寒いほど打破しやすい印象を与えたと思います。私も十数年間、この印象で寒ければ寒いほど良いと思っていました。生物界はON OFFの世界ではなく正規分布の世界だと思っています。華氏45度が最適の温度だったのです。後半は、あくまでも私見です。書籍やネットに書かれて一般化、常識とされていることは精査し、しっかりと吟味していく必要があると改めて思いました。
<休眠打破 7.2℃以下> 休眠打破の最適温度は華氏45度(7.2℃)
米国の公的機関の農業研究報告を研究者が和訳してそのまま国内に流していることがありますね。それが今のBBの栽培方法として広まっているのが実際のところですね。日本の研究機関の皆さん、奮起してくださいね。
剪定したNHの枝先へ
「休眠打破には7℃が一番の適温でしょう?」と問いかけました。
ウムウム、返事が聞こえてきたようです。
「BBの栽培を甘くみるな! まだまだ奥が深いんだから」
と言っていることでしょう。