BBの情報が書籍やネットで氾濫しています。ポット栽培、地植え栽培を実践していると一般に常識となっていることに何故と思うことがいっぱいあります。それを疑うこと無く、多くの方が当たり前のように書かれたり言ったりしています。そんなことに疑問に思っていることを昨年は『常識は非常識』で紹介しました。
今年は『常識はWhy』シリーズで紹介しています。
『常識はWhy?No.5』《カミキリムシ》
<カミキリムシの不思議>
今、NH系の剪定の真っ最中。RE系とは全く違うことがあります。
NH系はゴマダラカミキリムシの食害が目立ちます。RE系は、ほとんど見かけませんでした。新梢の形成層をグルリとかじられ、修復をしようと盛り上がっているのが確認できます。お客さんが摘み取りをしている7月頃にかじったのでしょう。
長果枝はいっぱいありますので、かじられていない枝を残せば、品質・収量ともに変わりないので、まったく敵視していません。自然界でもカミキリムシは生息して木々は元気ですね。それと同じで全滅するわけではないから、剪定のときに取り除いているだけです。幼虫も食害しますが、同様に考えています。
何故、NH系だけかじってRE系はかじらないの? カミキリムシの不思議!
右がRE系、左がNH系の新梢です。ゴマダラカミキリが見たら美味しそうでしょうね。味が違い、NH系は美味しいでしょうね。
人間の味覚もバカにできない、自分の味覚を信じて味見をしてみました。カミキリムシになったつもりで形成層をかじってみました。
両方とも渋い! 青臭い! 生臭い! 残念ですが違いは分かりませんでした。
ウーム、かじっても分かりません。何かが違うのでしょうね。植物から発散されているホルモンの量が違うのかな、硝酸態の量が違うのかな、同じBBですが系統が違うと全く違いますね。目星はついているのですが科学的に確定できません。
カミキリムシはセンサーを持っていてまずいと思っているRE系には近づかないことは確かです。甘柿と渋柿の違いと同様に、見ただけで、あるいは匂い(?)で、目で見えないホルモン(?)‥‥、カミキリムシの不思議なところ、超能力を持っています。
NH系とRE系とは、全く別物ですね。BBは~~と言われたり書かれたりしていますが、系統によって全く別物だと捉えた方がいいと思います。ゴマダラカミキリから見るとリンゴと柿くらいの違いがあるでしょうね。
当園のBB栽培は無農薬・無施肥で菌根菌を活かした自然栽培にこだわっていますので、カミキリムシも当園の生態系の中の歯車の一つと考えています。
カミキリムシから見ると ‥‥ BBでもNH系とRE系は、全く別物
<スッキリ>
手こずっていたところもスッキリしました。
午後3時半ごろ、北アルプスにお日様が隠れ、辺りは急に寒くなってきました。明日の朝は寒いぞ。安曇野は連日、マイナス10℃ほど冷えています。