8月21日(日)をもちまして閉園させていただきました。
6月19日より2ヶ月間、開園してきました。たくさんの方々がご来園して下さり、ありがとうございました。
来年に向けてアイデアを練っています。実現できそうなことを形にしていきたいなあ、進化していく農園でありたいと思っています。このブログ上で、アイデアを実現していく取り組みをUPしていきたいと思っています。日々の農作業や安曇野の美しさを紹介できたらいいなあ。
これからもブログを覗いて下されば幸いです。
来年も皆様のご来園をお待ちしております。ありがとうございました。
『常識はWhy?No.14』《菌根菌の観察 No.3》
BBの情報が書籍やネットで氾濫しています。ポット栽培、地植え栽培を実践していると一般に常識となっていることに何故と思うことがいっぱいあります。それを疑うこと無く、多くの方が当たり前のように書かれたり言ったりしています。そんなことに疑問に思っていることを昨年は『常識は非常識』で紹介しました。
今年は『常識はWhy』シリーズで紹介しています。
酸性溶液に液肥で栽培すると硝酸態窒素よりアンモニア態窒素を吸収することから、
酸性土壌+アンモニア態窒素(油粕・硫安等)
これが日本のBB栽培の常識となっているようです。ある書籍には液肥栽培をしてアンモニア態窒素を吸収し根がいっぱい出ている写真まであり、酸性土壌とアンモニア態窒素がBBを育てると記述まであります。米国で原種のBBが自生している林間では、誰も硫黄粉を撒かない、肥料も撒かない地で元気に育っていることから、この書籍の写真のようなことが土壌の中で行われているのでしょうか。
自然界では別の原理『BBは菌根菌植物』ですので、菌根菌と共生して生きています。
BBへ菌根菌が取り付いているhair rootの写真は理論編No.2で紹介しました。土壌の中での菌根菌の様子を見たいと思っています。書籍やネット等で土壌中のhair rootの成長している様子や菌根菌の菌糸の伸びなどの写真を探したのですが見当たりません。
そこで根箱を作って自分の目で観察をしてます。hair rootの成長していく様子や菌根菌の菌糸が見られるか楽しみですね。今挑戦中です。
土の中の様子が見たい!
4月1日に観察用の根箱を作りました。今の様子を報告します。
8月30日 152日経過(4月1日開始)
品種は『デューク』(NH系)です。NH系の中では栽培しやすい品種ですね。
根箱の裏板を外したところです。4ヶ月経過したところで、根がよく回っているのが分かります。これを写真に収めようといろいろと試みました。ガラス面で光が反射してよくわかりません。
傘を広げて陰にしても反射して上手くいきません、黒い傘ならどうでしょう、これもだめでした。ゴザがあったので光を遮ったのですが、これもダメでした。ゴザを広げ、カメラの位置をいろいろと変えてみるとできそうでした。
根系モデルを通して観察すると1次根、2次根と区別して見ることができます。1次、2次根の長さは500㎛=0.5㎜ですので、肉眼で見える限界ですね。ここへERM菌の菌糸コイルの有無が確認できるはずですが、残念なことに肉眼では限界ですね。顕微鏡が欲しいですね。
『理論編No.2』を参照してください。
当園の菌根化率はどうなっているでしょう。今、疑問に考えていることです。
顕微鏡下の世界ですので、論文の図4を参照しましょう。
用土表面に30㎜の『菌根菌の種』が置いてあります。ここに根が集中していることが分かります。当園の地植えのBBと全く同じで、モデル化したように見えます。これを数値化すると科学ですが、研究者にまかせて、感覚で理解していきたいですね。
根の位置、深さ、密度を見ると地植え栽培、ポット栽培の参考になりますね。視覚的に根の張り方、伸び方を観察することができました。
2枚のガラスの間隔は25㎜、この空間に根を張り巡らしているので、実際はもっと3次元の世界でしょう。
ポット栽培の用土の量、深さ、ポットの大きさの参考にしたいですね。
Treeの方ばかりが話題になり地表の見えるところだけを云々と言っていることが常識ですが、これが非常識であると思います。BBは樹木ですのでTreeとHair Rootの両方を観察して全体像が見えると思います。更に観察を続けたいなあ。