BBの情報が書籍やネットで氾濫しています。ポット栽培、地植え栽培を実践していると一般に常識となっていることに何故と思うことがいっぱいあります。それを疑うこと無く、多くの方が当たり前のように書かれたり言ったりしています。そんなことに疑問に思っていることを昨年は『常識は非常識』で紹介しました。
今年は『常識はWhy』シリーズで紹介しています。
酸性溶液に液肥で栽培すると硝酸態窒素よりアンモニア態窒素を吸収することから、
酸性土壌+アンモニア態窒素(油粕・硫安等)
これが日本のBB栽培の常識となっているようです。ある書籍には液肥栽培をしてアンモニア態窒素を吸収し根がいっぱい出ている写真まであり、酸性土壌とアンモニア態窒素がBBを育てると記述まであります。米国で原種のBBが自生している林間では、誰も硫黄粉を撒かない、肥料も撒かない地で元気に育っていることから、この書籍の写真のようなことが土壌の中で行われているのでしょうか。
自然界では別の原理『BBは菌根菌植物』ですので、菌根菌と共生して生きています。
BBへ菌根菌が取り付いているhair rootの写真は理論編No.2で紹介しました。土壌の中での菌根菌の様子を見たいと思っています。書籍やネット等で土壌中のhair rootの成長している様子や菌根菌の菌糸の伸びなどの写真を探したのですが見当たりません。
そこで根箱を作って自分の目で観察をしてます。hair rootの成長していく様子や菌根菌の菌糸が見られるか楽しみですね。今挑戦中です。
土の中の様子が見たい!
4月1日に観察用の根箱を作りました。今の様子を報告します。
『常識はWhy?No.13』《菌根菌の観察 No.2》
5月16日 46日経過
シートを外しました。
片手間で観察していますので、毎日見ていなかったなあ。
新しい葉が食べられて食害の跡があります。下には糞も落ちており毛虫がいるかと探してもいませんでした。当園は無農薬栽培にこだわっていますので農薬でいなくなったとは考えられません。
いつもは、根箱にこのシートをかけて穴から苗を出しています。
シートを見ると、ちょうど陰になっているところにアシナガバチの巣がありました。葉を食べた幼虫は、この1、2日の間に、食べられたかな。
植えたばかりの苗、不調の株等は虫の攻撃に遭うことは知られていますね、無理に25㎜に押し込まれ、新しい用土に植えられストレスいっぱいで、害虫の攻撃に遭ったのでしょうね。
<菌根菌の種>
4月下旬に用土の上に30㎜ほど当園特製の『菌根菌の種』を入れました。当園のポット栽培と同様に入れた様子も見たくて、この根箱にも入れました。
『菌根菌の種』の表面は乾いているように見えますが、用土の近くは糸状菌が繁殖しているのが分かります。BBの根系モデルの1次根らしきものが見えます。(理論編No.2 根系モデルを参照)
拡大したのですが、カメラの限界です。ガラスが3㎜厚、光の反射でピントが合わせにくく、外の光が反射して見えにくいですね。
白くチョロチョロと見えるのが1次根のようにも、菌糸にも見えます。茶色は2次根、3次根のようで古いですね。肉眼で見た限りでは、明らかに菌根菌が取り付いている様子を見ることはできませんね。どのように菌根菌が取り付いているのでしょう、染色して顕微鏡で見るのは生きた生態ではありません。生態を観察したいですね。どうすればいいのでしょうか、考えて、考えて、できそうなことをtryしたいですね。今年はこのまま観察します。
今日の経過報告でした。
顕微鏡、写接レンズが欲しいですね、写すのに限界を感じています。生態を観察したまま撮影できるようにしたいですね。光源、三脚、ガラスの厚さ、プラスチック板の方がいいかな、来年に向けて根箱の改造点を考えています。