BBの情報が書籍やネットで氾濫しています。ポット栽培、地植え栽培を実践していると一般に常識となっていることに何故と思うことがいっぱいあります。それを疑うこと無く、多くの方が当たり前のように書かれたり言ったりしています。そんなことに疑問に思っていることを昨年は『常識は非常識』で紹介しました。
今年は『常識はWhy』シリーズで紹介しています。
酸性溶液に液肥で栽培すると硝酸態窒素よりアンモニア態窒素を吸収することから、
酸性土壌+アンモニア態窒素(油粕・硫安等)
これが日本のBB栽培の常識となっているようです。ある書籍には液肥栽培をしてアンモニア態窒素を吸収し根がいっぱい出ている写真まであり、酸性土壌とアンモニア態窒素がBBを育てると記述まであります。米国で原種のBBが自生している林間では、誰も硫黄粉を撒ない、肥料も撒かない地で元気に育っていることから、この書籍の写真のようなことが土壌の中で行われているのでしょうか。
よく知られていることですが枝豆に窒素肥料を与えると葉が青々と繁り元気そうに見えるのですが味はよくありません。Why、根に根粒菌があるからですね。BBも同様であると考えています。
BBの菌根菌が取り付いているhair rootの写真は前回の理論編No.2で紹介しました。土壌の中での菌根菌の様子を見たいと思っています。書籍やネット等で土壌中のhair rootの成長している様子や菌根菌の菌糸の伸びなどの写真を探したのですが見当たりません。
そこで根箱を作って観察をします。hair rootの成長していく様子や菌根菌の菌糸が見られるか楽しみですね。失敗したらまた挑戦ですよね。まずは実践あるのみです。
『常識はWhy?No.13』《菌根菌の観察 No.1》
土の中の様子が見たい!
自然の中では三次元の世界を二次元にして見られないかなあ。
4月1日 1日目
昨年、挿し木したNH系のデュークです。NH系の中では栽培しやすい品種です。hair rootを切らないように押しつぶしました。25㎜まではつぶれたのですが、20㎜まで薄くしたかったのですがこれ以上薄くすると根が切れそうです。おそらくこれが観察するポイントだと思います。hair rootが見えています。
アクアホームで液肥栽培のように水で洗うことも考えましたが、hair rootが切れ、感染している菌根菌を洗い流してしまうので、やめました。
廃材を集めてきて根箱を作りました。ガラス(ガラス戸の2枚)を25㎜に挟んで両面から見えるようにしました。底には10㎜の穴をいくつも空けて水抜きとしました。
底へネットがなかったのでチップを入れてカバー、用土を入れながら棒で軽く押し込みました。用土は当園のポット栽培の用土を使いました。棒で押し込むのは感覚です。〇g/立法㎝と数値で示せば科学的ですが適当です。
先程のデュークの苗を25㎜のガラスの間に押し込み、用土を入れて隙間がないようにしました。
水をタップリとやりましたが、苗の下へは回らないのですね。植木鉢の水やりの参考になりました、更にタップリと全体へ行き渡るようにしました。
どこへ置こうかと迷った末にBB園の中へ置きました。
強い風でも大丈夫なようにしておきました。シートを被せたのですが、中を覗くと明るいので、もう一工夫が必要ですね。これではソウ類が繁茂してしまいそうです。考えましょう。
《菌根菌の観察》編で経過を報告します。BBの根については誰もやってないのか、見当たらないので無理なのかあ。実際にやってみないと分からないですね。