能登半島地震で被災された方々へお見舞い申し上げます。
当地でも大きな揺れを感じました。
昨年は、石川県、富山県、新潟県からもたくさんのお客様が来園して下さいました。お礼状を下さった方など、何人ものお客様の顔が浮かび、安否を心配しております。
余震も続いています。どうぞ安全に留意してお過ごし下さい。
被災された方々へお見舞い申し上げます。
<1月9日午前9時撮影>
峰から雪煙が舞い上がって、真冬の装いです。
冬季は、皆様をお迎えする準備をしています
お子様たちの笑顔は最高! お子様は、かけがえのない宝!
<昨年、撮影させていただいたお子様たち、ブログにUPした一部です>
こだわりの完全無農薬で硫黄粉や有機・化学肥料を使わず、共生している菌根菌を活性化させ、自然の仕組みを活かした自然栽培に徹しています。ハイブッシュ系、ラビットアイ系の選りすぐりの42品種を揃え、6月下旬から9月まで摘み取りができる観光農園です。カブトムシ捕り、ひまわり迷路も楽しめる自然農園の剪定が続いています。今、いろいろなアイデアを練っていますので、開園前には実現して皆様をお迎えしたいなあ。
ご家族の皆様、お子様が笑顔になるような農園を目指しています。
今年も皆様のご来園をお待ちしております。
『硫黄粉は使わない』
毎日の剪定が続いています。
南岸低気圧の通過でお昼前から雪となりました。剪定はEndです。
湿った重い雪が降り出してきました。
「これは積もるかなあ、雪かきを用意しておこう」
雪かきを探していると、物置の中が積み重なって、今にも崩れそうです。
「整頓をしよう」
と始めたところ、地層のように古い物が下になっています。
硫黄粉の袋が一番下から出てきました。
十数年前の、あのときのことを思い出しました。
十数年前、水田にBB苗を植える時に購入した硫黄粉です。
その時は、まだ数年の趣味で育てていたBB栽培の経験しかありません。書籍に書かれていることがすべてで、自然界も酸性土壌になっているから、硫黄粉を撒くものと思っていたときです。
袋の赤い糸を引っ張り、バケツに硫黄粉を入れたとき、手が動かなくなりました。
「ナツハゼ(日本で自生しているBBの近縁種)は、誰か硫黄粉を撒いているのかな」
「北米で自生しているBBは、誰か硫黄粉を撒いているのかな」
「北欧で自生しているビルベリー(BBの近縁種)は、誰か硫黄粉を撒いているのかな」
と、思いました。手が動かない!
「これは、自然と違う」
「硫黄粉を使わない! 肥料は使わない! 自然界で誰か硫黄粉を撒いて酸性にしているのか、油粕を撒いて肥料をあたえているのか」
と考え、当園では硫黄粉や油粕を使わないことにしました。
農園を始めた頃の写真を取り出し、思い出しました。
ピートモスは、書籍の通りに多量に投入し、硫黄粉も購入したのですが使いませんでした。
そのころは現職で、単身赴任中でしたので、夜は暇で酸性土壌になる理屈、BBの原種や近縁種が肥料のない林間で生きている戦略を調べました。
<林間が酸性土壌になる理由>
落ち葉や枯れ枝などの未分解有機物が多量に積もると微生物で分解され、酸性になる。(細かいことは略)
<肥料(アンモニア態窒素)のない土壌で育つ理由>
BBの根に共生している菌根菌が、落ち葉や枯れ枝を分解して自然の中の循環を担い、BBに栄養を送っている。(細かいことは略)
細かいことについては、<常識は非常識><常識はwhy?>にまとめてあります。
以後、造園することに硫黄粉を使わない、ピートモスも使わない、自然に戻していることを繰り返してきました。これらに頼らなくても、元気に育つことが分かりました。菌根菌が活性化する未分解の有機物の多用が要であり、実践しています。
BBの原種が自生している土壌に似せて、硫黄粉を撒き酸性土壌で似たような環境にして、BBが好きなアンモニア態窒素の肥料で育てる、この栽培方法は自然ではありませんね。アンモニア態窒素は硝化菌によって硝酸態窒素となり吸収されて虫の大好きなBBになってしまいます。
自然界はよくできています。BBは、落ち葉や枯れ枝の降り積もる林間で肥料のないところでも育つ戦略をとっています。長い進化の過程で未分解の有機物に菌根菌の菌糸が伸びて育つ戦略ですね。
日本で、何で硫黄粉を撒いて酸性土壌にし、アンモニア態窒素の肥料を撒いて育てる栽培方法が広まったのかと調べたところ、アメリカの農業試験場のマニュアルが和訳されて広まったことが分かりました。機械化、大規模化しているアメリカで、知恵者が考えた方法ですね。未分解有機物の多用としてピートモスが手に入りやすいことから広まったのですね。今、木材チップは世界中で使われていますね。
小屋の前に雪かきを用意してあります。
明日、雪が積もってもいいように雪かきの準備です。
今日もよい一日をお過ごしください。